現体制までの経緯(過去インタビュー記事)

訪問歯科診療で抜群の存在感。医科との連携求め模索を続ける。

東京の西郊、西多摩郡日の出町。
武蔵引田駅からほど近く、大型ショッピングセンターに隣接するように建つ、医療法人社団周稚会功生歯科医院。

訪問歯科診療に注力し、高齢者の「食べる喜び」にこだわった独自の診療スタイルで、地域に存在感を示す。
医科との連携も模索しがら、訪問歯科診療の更なる展開を見据え、日々飛び回っている。

5人の常勤歯科医師を抱え訪問歯科診療で存在感

もともと同院は、吉田隆子・現理事長の夫、憲生氏が、現在地近くのあきる野市秋川で2000年に開設、先駆的に訪問術科診療に取り組んでいた。
介護施設などはもとより、個人宅にも積極的に訪問、高齢者の口腔ケア、そして「食べる」ための嚥下トレーニングに励んでいた。その下で、懸命に訪問歯科診療を学んでいたのが石川博宜・前院長である。

ところが06年、憲生氏が急逝。石川前院長はじめ歯科医師、スタッフは、継続して訪問していた先をとにかく引き継いで、ひたすら訪問診療に当たったという。
石川前院長は当時を振り返り「実はあまり記憶がないのです。訪問先の施設や患家に迷惑をかけないよう、それだけを考えて、ただひたすら、しゃにむに訪問診療に取り組んでいました」と話す。
結局、法人は夫人が理事長として引き継ぎ、院長には石川氏(当時)が就任。基本理念を受け継いで訪問歯科診療を続けることになった。

09年には、診療所を現在地に移転・新築。新天地で気分も新たに診療を開始した。

現在同院には今井現院長の元、歯科医師が常勤だけで5人。歯科衛生士などのスタッフも合わせると29人の職員を抱える。外来診療の設備も設け、近隣の企楽研究所やショッピングセンターの買い物客などをターゲットにしている。吉田理事長は、外来診療のねらいについて、歯科医師の臨床研修受け入れを念頭に置いているという。

「歯料の訪問診療は、まだまだ普及しているとはいえません。
それでも最近は、診療報酬による誘導のせいか、訪問歯科診療に手を挙げる歯科診療所も出てきました。当院では、本当の意味できちんとしたノウハウのもとに、臨床研修の段階から、訪問歯科診療に関してきちんとした考え方と技術を伝えていきたいと考えています」

(吉田理事長)

確かに、訪間歯科診療は患者のほとんどが高齢者・身体障がい者・知的障がい者で、同院の場合ほぼ100%保険診療である。新しい技術や若年層、あるいは小児歯科などはほとんと経験することができない。そうした部分を補い、若い研修医に幅広い経験を積ませるために、外来診療に一定程度力を入れていくのだという。

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